ポラロイド。
現像しなくても印刷しなくてもすぐに(正確には30秒〜1分したら)プリントを見ることのできるカメラ。そんなポラロイドで写真を撮ろう、と思い立ったのは映画監督でもあるTarkovsky の「Instant Light」という写真集を見てから。(アフィリは嫌いなのでリンクは貼らないけど、ググるとでてくると思う。)
ポラロイド独特の色合いに加えてタルコフスキーの光の使い方・情景の描写に衝撃を受けてしまったわけで。興味があったら1度ご覧になってください。
そんな私はマミヤのユニバーサルプレスっていう、ごっつくて大きい中判カメラにポラロイドバッグをつけて撮影している。このカメラはフィルムバッグを交換することで6x7, 6x9、ポラロイド(ピールアパート)が使えることが特徴なんです。
GXR + Industar69 28mmF2.8
上の写真から予想されるように、このカメラは結構重い。鉄の塊、といったそのボディーはドアにぶつかっても逆にドアの方が凹むであろうぐら頑丈だったりする。
私なり工夫として少しでも重さを軽減(というか分散、というのか?)させるために以前買って使っていなかったオプテックのストラップをつけている。このストラップは首にかかる負担も減るしおすすめである。ブロニカの頃もだいぶ助けられた記憶がある。
ちなみに、つけている露出計は以前ライカに使っていた VCメーターである。これは軽くて使いやすくて重宝する。
おまけだが、露出計は iphoneがあれば「 Pocket Light Meter」っていうアプリが使い勝手もよく、ピンポイントで露出を測るときにはよく使う。
購入時についてきたのは標準のセコール100mmF3.5レンズと6x7ホルダーだったのでポラバッグを探しまくったが、ほどなくなんとかしてヤフオクで手に入れることができた。
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まずは6x7ホルダーにfujiのリアラエースをロードして出掛けた朝の帝塚山における描写から。
Mamiya Universal Press + Sekor 100mmF3.5 / Fuji RealaAce
年をとったら早起きで、というツッコミはなしにしてくれると有り難い。
2線ボケ、とかいろいろとあるとは思うけど素直な描写ではないだろうか。
ピント合わせがレンジファインダーということもあってレンズの最短撮影距離は1m。ブロニカとは違って近接はできないがそこはもう、なんていうか潔く諦める必要がある。
Mamiya Universal Press + Sekor 100mmF3.5 / Fuji RealaAce
もともとはプレス関係に使われていたカメラだけあって(当たり前だが)きっちり撮れると思う。
今回使ったリアラエースもディスコンだという。時代はやはりデジタルなんだろうけどいいものは残して欲しいと思うのは私だけだろうか。
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次はポラロイドでの作例。フィルムは Fujiの FP100C。
ブロニカやハッセルとは違ってポラバッグをつけてもフィルムいっぱいに撮れることが利点だ。レンズの開放値が3.5、とLANDカメラに比べると明るいことが強み。
Mamiya Universal Press + Sekor 100mmF3.5 / Fuji FP100C
このご時世、フィルムはどんどんと追い詰められていてポラロイド社もいったんは倒産してもはやフィルムの製造をしていない。ピールアパートタイプで現役で変えるのはフジの FP100C、FP3000bのみ。そのほかは eBayとかで地道に探すしかない。値段も決して安くはない。次はFP3000bに黄色いフィルターをかましてみた作例。
Mamiya Universal Press + Sekor 100mmF3.5 ( + Y2 ) / Fuji FP3000b
何故今更フィルムにこだわる必要があるのか?
デジタル使えばええやん、という意見もあるかとは思う。
それはちょうどなんでバイクなんかに乗るの?
暑いし寒いし濡れるし荷物も載らないし車の方がよっぽどいいのにさ。
・・・なんて命題に対する答えと一緒で、(フィルムが)好きだから、という至極単純な理由に他ならない。
所詮は趣味でしかないし、アマチュアでしかないんだけど、それなりに真剣になって楽しむって大事なことだと思うんだ。