2013年3月10日日曜日

箱カメラ( Box Tengor )

ってなんでしょう?

そのまんま箱型のカメラです。
主に作られていたのは1900年台の前半。古い。すごく古い。

フォーカスを合わせる、っていう機能を持つカメラはなくて目測またはゾーンフォーカスだし、シャッタースピードは固定。

でもその外圏はとってもかわいい。
うちにやってきたのは Zeiss Ikonの Box Tengor 56/2
ちっこくて軽くて・・・それでも Zeissの文字が泣かせる。


GXR + Summar 50mm F2

Zeissがこのようなカメラを作り始めたのは 1926年。
そのうち、ブローニーを使う物はtype54、54/2、55/2、56/2と続いていくわけだが、私のところにやってきた 56/2は最終型。製造は1951年から1956年まで。

レンズは Grorez Frontar Achromat ってやつで絞りは 9、11、16の3つ。
ゾーンフォーカスは3種類で、1-2m、2-8m、8-∞となっているが、切り替えるとそれぞれ別のレンズがセットされる。

シャッタースピードはM(1/50ぐらい)、T(バルブ)の2種類。
ゾーンフォーカスってことは絞りに従って深度が変わることを利用すればいいのだろうが、スリガラスをつけてフォーカスを見てみると

1-2m ; 1.5m
2-8m ; 4m

あたりに合うようだ。ちょうどまん中ってことなのだろう。

シャッタースピードが固定されているので、フィルムを入れてしまうと露出は F値を変えるしか手段がない。

Box Tengor + Efke R50

上のは1-2m、f=9での写真。iso50で夕方5時半ぐらいだったので EVはおおよそ11ぐらい?

Box Tengor + Fomapan100

これも1-2m、f=9。曇りの日、午前中のうっそうとした日陰。

露出の設定が3つの F値しかない、というのはかなりきつい。
iso400のフィルムを入れてフィルターの露出係数でなんとか調整できないか?

ってことで家にあったものを使ってなんとかならんもんか、とやってみた。
日曜日の御昼にはちょうどいい。

GXR + Summar 50mm F2

使うのは35mmフィルムのケース、カッター、30.5mmのラバーフード、ヤスリ(耐水ペーパーもあったほうがいい)。

35mmフィルムのケースは底の方にいくと直径がやや狭くなっている。ちょうどここがきっちりきつめにはまりこんだとのでこれはいけるな、と。

フィルムケースの底からだいたい2cmぐらいのところをカッターで切って、さらに底の部分に丸穴を開ける。その後に棒ヤスリで形を整えて仕上げは耐水ペーパーで。

GXR + Summar 50mm F2

30.5mmのフードは以前使っていたローライ35S用に700円ぐらいで買った物。
これのねじ込み部分がちょうどフィルムケースにぴちっと入る。ネジのスレッドのおかげで簡単には外れない。
あとは30.5mmのフィルター(Y2、R1とか)、ついでにND2ぐらいあれば結構露出のコントロールも効くので iso400のフィルムを使っていこうと思う。

GXR + Summar 50mm F2

8 件のコメント:

  1. こんばんは!
    これまた すごいカメラを入手されましたね~
    ベスト版などと違って ブローニ規格が泣かせます。
    自作のフードが恰好いい~!
    写りも良く まだまだ現役に頭がさがります。

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    1. こんばんは。
      Box Tengorにはベスト判の Babyってやつもあるみたいです。
      フードの取り付けは4〜5日悩んでおりましたが、商店街を散歩していてふいにアイディアが(笑)。
      写り、絞るとかりっとした感じになっておもしろいですよ。

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  2. こんばんは♪

    おー、また可愛らしいカメラですね。
    それにしてもツァイスですか!

    電話boxの写りはいいですね〜。
    電話機の質感、特に受話器のぬめっとした光沢が良いですね♪

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    1. こんばんは。
      このカメラ、いちおう2重撮影防止の機構までついてます。
      手に持った感じではジッポのライターよりも少し重い、ぐらいでして軽快です。
      最初のテストロールを現像したときはびっくりしました(笑)。

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  3. うひゃ~、ブローニーフィルムで使えるカメラで、これ以上原始的な奴はないかもしれませんね。
    それでも、手練れの人がちゃんと手順を踏んで使えばきっちり仕事をしますねえ。^^
    シンプルだからこそ、長年使えるんでしょうね。
    これは20年後も使い物になってると思いますが、きょーびのデジタルはどうだろう・・・あはは~。^^;;;

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    1. こんばんは。
      ファインダー(反射式のが2つあります)が激しく曇っていたのでフロント板を外して掃除をしたときにシャッターユニットが見えましたが、なんとヘアピンみたいな棒とバネの機構で感心しました。
      単純な機構だからこそおそらく故障しにくいんでしょうね。

      デジカメはもう、日進月歩ですよね。センサーの進化、AFの進化、盛り沢山の機能・・・。
      PCと一緒で4〜5年単位での交換でしょうか。

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  4. しろい石ころ2013年3月23日 21:33

    こんばんは
    これぞ寫眞機って感じですね。自作フィルター&フード、おみごとです。

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    1. こんにちは。
      古いカメラで気になるのはやはりフィルター・フードなんですよね。
      今回はうまく材料がマッチしたのでラッキーでございまいした。^^

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