2013年6月25日火曜日

早朝に舞鶴、とか。

いつもお世話になっているひさなが光機さんの所からローライフレックスが戻ってきた。

そうなるとやはり試写をしたくなるところ。

バイクで出かけるのなら、ウィンドシールドの位置調整のこともあるし、高速にのって遠出をしたい。

いろいろと考えた結果、舞鶴まで走りにいくことにした。目的地は以前ブロ友さんから教えてもらったロシア病院という廃墟である。

朝の4時におきて薄暗い中、阪神高速~中国道~舞鶴若狭道、と快調に飛ばしてく。
早起きすると、いつもは渋滞しがちな宝塚付近も快調に走れることがうれしい。

舞鶴西で降りて舞鶴工業専門学校付近まで走っていくと、目的地はすぐそばにある。

Rolleiflex 3.5F + Tri-X

「ロシア病院」って名称は俗称であって、本来は戦時中の弾薬庫だったようである。
では、何故病院?何故ロシア?という疑問もでてくるが、よくわからない。
高校のすぐ近くにあるので普段は肝試しの場所にもなっているのかもしれない。

今回ローライに入れてきたのはコダックのトライX。iso400なのでこの暗さだとかなり厳しい。
しかもコントラストフィルターをはずしたくはなかったので、結局はiso400のTri-Xを3段増感の iso3200の条件で撮影することにした。

Rolleiflex 3.5F + Tri-X

iso3200とはいえ、Y2をかませてあるので実際はiso1600計算なんですけどね。
LVは6-8程度なので、ローライフレックスはほぼ全て開放(f=3.5)で。

 Rolleiflex 3.5F + Tri-X

うっそうとした森の中、誰もいない廃墟で写真を撮るってのも悪くない。
誰か女子でも同行してもらってポートレートでも撮れたらいいのになあ、と思うけど。
まあ、バイクは一人で乗るモノだし、ね。

2本目のフィルムを中ぐらいまで撮った頃にここを離れることにした。
空には厚い雲がたれこめているのだが、まだ雨は降らないだろう。

最後にすっきりと峠道を走ってから帰りたかったので、五老ヶ丘に立ち寄る。

 Rolleiflex 3.5F + Tri-X

缶コーヒーを飲みながら一服していると、普段のストレスもましになったようだ。

帰り道も渋滞にはまることはなく、順調に帰ることができた。時刻は午前10時。
走行距離は300km程度でしたが、満足です。

今回の現像は D76 1:1、25℃、11分(EI3200)。

2013年6月12日水曜日

生き返った Isoletteと朽ちた場所

数週間前の話。

以前、このブログで紹介した Agfaの Isoletteだが、その後蛇腹にピンホールが開いてしまったので使うことができなくなっていた。(よく見ると以前の写真にも光線漏れらしき像があると思う)

このAgnarレンズ、Isoletteのシリーズの中では一番廉価なものなのだが、その上位レンズである Apotarや Solinarはネットで見る限り私の好みでない。廉価だけどこのレンズがとても気に入っただけに非常に残念だった。
多重露光も簡単だし、目測式のおかげで撮るときも構図・露出を決めたら距離を設定するだけで撮影できるのがいい。

国内で蛇腹の交換をお願いすることも検討したが、いかんせん値段がべらぼうに高い。

ところが、ある日何の気無しにネットで調べていると、イギリスに Isolette用の蛇腹を作っている人がいることがわかった。

リンクはこちら

自分のカメラのメンテが高じていろんな蛇腹を作成されているようで、値段も日本の業者に頼むよりもはるかに安い。

連絡を取ってみるとカメラを送ってくれれば交換してくれるし、新品の蛇腹を送ることも可能だよとのことだった。こういう作業は慣れている人のほうがいいに決まっている。

さっそくEMSで Isoletteを送り、代金をPaypalで支払ったのだが、送ってから一週間以内に返送してくれた。ありがたい。
蛇腹の交換もきれいにされているし、蛇腹の質もいい。

ということで、Tri-Xをいれて週末の早朝ツーリングにでかけた。
ルートは以前にも訪れた滋賀県の朽木周辺から R477を通って大阪に帰ってくるという計画で。

朽木についたのは午前6時過ぎ。
のんびりと集落を縫うように走っていく。

5月も末のせいか、集落で働いている人たちは増えたようにも思う。
この土地で、寒い時期を乗り越えてがんばっている人たちの姿を見ると胸が熱くなる。



あたりを眺めながら写真も撮らずにのんびりと走っていたのだが、気がついたら集落を通り抜けて朽木西小学校のあたりまできてしまった。
小学校のそばにバイクをとめて散策してみたが、この小学校はまだ現役のようだ。
周辺をしばらく歩いていると、道路の反対側、はるか遠くに廃墟と化した民家が一つ、その横に蔵があるのが見えたので歩いて近づいてみたが、何か不隠な空気を感じる。
 最初は地面に植木?のようなたモノが散乱しているなあ、と思っていたがどうやら違うらしい。



ついつい多重露出になってしまっているからわかりにくいとは思うけど、おそらくヘアモデル用のマネキンの頭を焼いたもののようだ。
なぜ、そんなものがこんなにたくさん、しかもこんなところに・・・。

薄気味悪いのでさっさとその場所を離れて県道110号線を走り、さらに県道38号線に抜けていく。
38号線は走りやすく、車も人もまったく見かけないのんびりした風景が続く。

しばらく走っていると右側に捨てられたようなバンガローが見えてきたのでバイクを止めてみる。
付近を散策するとどうやら廃校となった高校の施設のようだ。



朽木といい、この近辺は時間に取り残されたかのような場所が多いのだろうか。



そんな廃墟を後にして、R162(周山街道)の美山を経て R477に抜ける。
適度なカーブを楽しみつつ R477から府道46号線にぬける。

近くに採石場があるせいか道がほこりだらけだ。
そんな中にパノラマちっくなミラーがあったので最後に自画像を撮ってみた。



凸の鏡なのでぎゅっと左右が縮んでますが。
やはり蛇腹は軽くて携帯性がいい。写りもいいので、Isoletteの出番も増えそうです。

撮影データ
 Agfa Isolette I + YA3
  Kodak Tri-X / Rodinal 1:25 EI400 development

なお、Isolette Iのフィルターは純正はかぶせ式だけど 19.5mmのフィルターをねじ込むことができるのでケンコーの特注フィルターである 19.5mm YA3を使ってます。




2013年6月9日日曜日

フォーティエイトにウィンドスクリーンを付けてみる

普段は Cabergの Hyper-Xっていうインナーバイザー付きジェットヘルを使っているが、ちょいとバイクを止めて写真を撮るときにはヘルメットを脱がなくてはならないことが多い。
特にローライとかコーワのようにウェストレベルファインダーだとメットのシールドがカメラのレンズに被ってしまうのでどうしようもない。

そうすると以前のようにオープンジェット+ゴーグルがいいのだが、風防系がないと高速道路をいいペースで走った時にヘルメットが浮いてきて不愉快なんですよねえ。頭頂部が離陸してしまう、みたいな。

我が儘にはキリがないのだけど・・・。

ってことでフォーティエイトに付けても違和感のないようなウィンドシールドを探してみた。小振りでシュッとしたやつがいい。
ということで選んだのは、これ

フォークに固定する形だし、取り付けには数分しかかからない。
ちっこいし実際の効果はどうだろうか、と土曜日の夜明けに走りにいってきた。メットはオープンジェットで調光のゴーグルをつけて。

KowaSix + Portra160

西名阪をそれなりの速度で走ったが、やはりシールドがあるとないとでは結構違うことに(いまさらだが)気づいた。もちろんそれなりに顔に風があたるがメットが浮いてくるようなこともなく、良い感じですよ。
身体にあたる風も弱まるので疲れ具合にも影響すると思う。

KowaSix + Portra160











2013年6月2日日曜日

夜明けのツーリング(2)

前回ブログを更新してから早くも1か月近くが経過してしまった。
iMacが故障してサポートセンターとの間を二往復したり、いろいろとあったけどそろそろ再開します。

5月連休中の早朝は気温がとても低く、このような山奥を走る車・バイクは皆無であった。国道477号線は百井別れというヘアピンカーブで二手に分かれるのだが、そこを進むとかなり険しい道となる。


すぐに曇ってくるヘルメットのシールドを開けて走っていると顔が凍ってしまいそうなぐらい寒い。でも楽しいのは何故だろうか。

 
 早朝、ということもあるとは思うが人の気配がほとんどない。
 出会ったのは白い犬の親子だけだった。

 
 こちらは母犬。
 子犬はやや警戒しているせいかこちらには寄ってくることはなかった。


 ここは大原小学校百井分校というのだが、集落における過疎が進んでいるため現在は休校のようだ。
 廃校とは違って校庭も時々整備をされているような印象を受ける。
 一般公開されているわけではないので、校舎の中には入らないようにする。
 
 フイルムを1本撮り終えて校庭の傍に座ってフィルム交換をしていると、先ほどの犬の親子がそばに寄ってきた。
 母犬は僕に寄ってきて手をなめてくれたりでフレンドリーであったが子犬のほうは一定の距離を保ちつつ僕の匂いを嗅いではさっと離れるような。知らない人にはついていってはいけない、ということを守っているようでほほえましい。


 今回の目的は百井の集落とそこにある校舎の写真を撮るだけなので犬たちに手を振って帰る。何故か寂しい気持ちになってしまう。

 


今回のカメラは KowaSix、フィルムはフジのリアラエース220です。