以前、このブログで紹介した Agfaの Isoletteだが、その後蛇腹にピンホールが開いてしまったので使うことができなくなっていた。(よく見ると以前の写真にも光線漏れらしき像があると思う)
このAgnarレンズ、Isoletteのシリーズの中では一番廉価なものなのだが、その上位レンズである Apotarや Solinarはネットで見る限り私の好みでない。廉価だけどこのレンズがとても気に入っただけに非常に残念だった。
多重露光も簡単だし、目測式のおかげで撮るときも構図・露出を決めたら距離を設定するだけで撮影できるのがいい。
国内で蛇腹の交換をお願いすることも検討したが、いかんせん値段がべらぼうに高い。
ところが、ある日何の気無しにネットで調べていると、イギリスに Isolette用の蛇腹を作っている人がいることがわかった。
リンクはこちら。
自分のカメラのメンテが高じていろんな蛇腹を作成されているようで、値段も日本の業者に頼むよりもはるかに安い。
連絡を取ってみるとカメラを送ってくれれば交換してくれるし、新品の蛇腹を送ることも可能だよとのことだった。こういう作業は慣れている人のほうがいいに決まっている。
さっそくEMSで Isoletteを送り、代金をPaypalで支払ったのだが、送ってから一週間以内に返送してくれた。ありがたい。
蛇腹の交換もきれいにされているし、蛇腹の質もいい。
ということで、Tri-Xをいれて週末の早朝ツーリングにでかけた。
ルートは以前にも訪れた滋賀県の朽木周辺から R477を通って大阪に帰ってくるという計画で。
朽木についたのは午前6時過ぎ。
のんびりと集落を縫うように走っていく。
5月も末のせいか、集落で働いている人たちは増えたようにも思う。
この土地で、寒い時期を乗り越えてがんばっている人たちの姿を見ると胸が熱くなる。
あたりを眺めながら写真も撮らずにのんびりと走っていたのだが、気がついたら集落を通り抜けて朽木西小学校のあたりまできてしまった。
小学校のそばにバイクをとめて散策してみたが、この小学校はまだ現役のようだ。
周辺をしばらく歩いていると、道路の反対側、はるか遠くに廃墟と化した民家が一つ、その横に蔵があるのが見えたので歩いて近づいてみたが、何か不隠な空気を感じる。
最初は地面に植木?のようなたモノが散乱しているなあ、と思っていたがどうやら違うらしい。
ついつい多重露出になってしまっているからわかりにくいとは思うけど、おそらくヘアモデル用のマネキンの頭を焼いたもののようだ。
なぜ、そんなものがこんなにたくさん、しかもこんなところに・・・。
薄気味悪いのでさっさとその場所を離れて県道110号線を走り、さらに県道38号線に抜けていく。
38号線は走りやすく、車も人もまったく見かけないのんびりした風景が続く。
しばらく走っていると右側に捨てられたようなバンガローが見えてきたのでバイクを止めてみる。
付近を散策するとどうやら廃校となった高校の施設のようだ。
朽木といい、この近辺は時間に取り残されたかのような場所が多いのだろうか。
そんな廃墟を後にして、R162(周山街道)の美山を経て R477に抜ける。
適度なカーブを楽しみつつ R477から府道46号線にぬける。
近くに採石場があるせいか道がほこりだらけだ。
そんな中にパノラマちっくなミラーがあったので最後に自画像を撮ってみた。
凸の鏡なのでぎゅっと左右が縮んでますが。
やはり蛇腹は軽くて携帯性がいい。写りもいいので、Isoletteの出番も増えそうです。
撮影データ;
Agfa Isolette I + YA3
Kodak Tri-X / Rodinal 1:25 EI400 development
なお、Isolette Iのフィルターは純正はかぶせ式だけど 19.5mmのフィルターをねじ込むことができるのでケンコーの特注フィルターである 19.5mm YA3を使ってます。





















